中古マンションがこれから年々売れにくくなる理由

元気がないと言われ続けていた中古マンション市場に、一気に光を差し込ませたかに見えた2013年度の景気。しかし、実際には再び落ち込みを見せ、今後も中古マンションが売れにくくなるだろうと予想されています。

その背景にある原因をここ数年のマンション市場とともにお話していきたいと思います。

最近のマンションの売れ行きの変化とは?

首都圏の中古マンションの成約件数は、2013年までは年々減少経過傾向にあると言われていました。新築マンションも中古マンションも売れないと考えられていたのに対し「売りたい」という供給が多かったのです。

しかし、2013年から2014年にかけて変化が見られています。それは、アベノミクス。2012年に発足した内閣による経済政策が関係しています。

そもそもマンションの3件に1件が売れないという厳しい現状であった、その近年の中古マンション市場に影響を与えたと言えます。

それに加えて2014年4月には消費税が引き上げられることになったため「増税前にマンションを購入しよう」という駆け込み需要が目立ったのが、2013年から2014年にかけてのマンション業界の状況だったのです。

そのため、2013年度にはアベノミクス効果で中古マンションの成約件数が上昇しました。ただし、これはやはり一時的なもので、翌年になると以前のように成約件数は減少しているのが現状です。増税前の駆け込み需要が多かったこともあり、その反動とも言えます。

中古マンションが売れない原因は新築マンションが売れないせい?!

新築マンションが建築されても、すべてが売れるとは限りません。マンションの場合には、建築する時点では部屋がすべて埋まるとは予想できないものです。

2005年頃からの新築マンションの供給は首都圏でも年々減少傾向になり2009年には28,000件。その後、少しずつ増加したものの、2012年にピークを迎え2014年には減少しています。

また、2008年頃の首都圏の新築マンションの成約率を見てみるとなんと約5割。これは、関西圏においても同様でした。このように新築マンションは供給過剰な状態となりつつあるのです。新築マンションが売れない場合には、どのような措置を取るでしょうか。

それは、価格の値下げです。売れない新築マンションは売れないまま年数が経過すれば「中古マンション」へと変化してしまいます。そのため、価格を下げて購入者を募ります。

すると、新築マンションと中古マンションの価格には、極端な差がなくなり近づいてしまいます。マンションを新たに購入する人にとっては「どうせお金を払うなら、もう少しお金を出して新築を買いたい」となってしまうのです。

新築マンションが売れない⇒そして価格を下げる⇒中古マンションが安くなくなり魅力的に感じない⇒売れないという負の連鎖が起こってしまうのです。

現代の社会問題も中古マンションが売れない現実に結びつく

人口は増える要素がなくなっている

現在の日本は、年々人口減少の一途をたどっています。未婚率も多く、そのため少子化へと繋がり、人口が増加する気配がありません。それにより、そもそもマンションを購入しようという「世帯」が減っている状況です。

正規雇用が減っている

近年、大きな社会問題ともなっている雇用問題。そもそも住宅ローンは終身雇用であることを前提としている正社員向けのものと言えます。何十年も支払うローンですから、収入が安定していないと住宅ローンも利用できず、非正規雇用であるような不安定な職業の人には利用できない性質を持っています。

こう言った社会問題でもある「未婚の増加」「少子化」「人口減少」「雇用問題」などが背景にあることが、今後も中古マンションが売れにくくなる理由とも言えます。