マンション売却で家の買主から価格交渉をされた場合の対応

さまざまな売却活動の結果、内覧に来てくれた購入希望者が「是非購入したい」と思ってくれて連絡があれば「一安心」と思ってしまうものです。しかし、実はまだ安心できない段階です。

購入申込書とは?

「買いたい」という人がいたら、即売買契約を結ぶと考えている人も多いのですが、実は「売買契約」を結ぶ前には、もうワンクッションあります。

購入を検討している方から「購入申込書」を受けることになります。これは「不動産を購入したい」という単なる意思表示であって、契約ではありません。そのため、この段階では「契約が成立していない」という状態ですから、まだまだ安心できないのです。

この購入申込書の内容には、次のようなことが書かれています。

これらの内容を吟味したうえで、売主は返答をすることができます。しかしながら、この書類には買主の希望だけが連ねられていて、売主側の条件は一切書かれていません。つまり買主側の条件を購入申込書によって提示されて「この条件でOKだよ」と売主側が返事をすれば、そこから契約に進むことになります。

ただ、売主側も必ず契約をしなければならないことではありませんので、よく考えて返事をしましょう。また、購入希望者側は、この書類を出している時に他に契約したい物件が出てきたら、そちらを選ぶことができるのです。

結婚前のプロポーズに似ていると考えてもいいでしょう。つまり「意思表示をしている」だけにすぎません。

購入申込書で価格交渉をされた場合には

買主の希望である購入申込書の内容にすべてOKする必要はありません。ここで、購入希望額についてお話ししていきます。購入申込書には、買主の購入希望額について記載されています。

売り出ししている価格と差がないようであれば何ら問題のないものです。しかし、1980万円で売り出している物件を1900万円にしてほしいと端数をカットした形で申し込まれることも結構あります。

売主にとっての「80万円」は大きいでしょう。もし、その値下げ額が許容範囲であれば「OK」と言えばいいだけの話です。しかし、ここで「NO」と言ってしまえば、せっかく見つけた買い手を逃すことになると迷います。

また、1980万円で売り出している物件を1500万円で売ってくれと言われたとしましょう。明らかにずれた金額を提示してくる場合には「NO」と言ってもいいでしょうが、微妙な金額だと十分に検討しなければなりません。

ただ、購入希望者は「購入申込書」を出している時点で「ほぼ買いたい」という気持ちは固まっていることが多いです。例えば、1980万円で売り出している物件に、1900万円で購入申込書を出した購入希望者。

この場合には「1900万円で買えたらラッキーだな」という希望を記載していることが多いです。つまり「1900万円以外では購入しない」とは思っていないのです。

そのため、1980万円でも購入してくれる可能性はあるのですが、そこを強調してしまうとせっかくの買主が逃げてしまっても大変です。歩み寄りの姿勢を見せつつ、お互い譲歩し合ってお互いの希望額で売買できるようにしたいものです。

交渉するポイントとして次のようなことがあげられます。

買主を逃すまいと、極端な価格交渉に応じてしまうと後悔してしまうので、じっくり考えましょう。

返事が遅いと逃げてしまうことも

じっくり考えるといっても、あまりに遅いと相手の気持ちに変化が生じてしまう可能性もあります。しかし、極端な価格交渉には応じなくてもいいのではないでしょうか。

ただ、交渉された価格が許容範囲内であれば、速やかに返事をしておきたいものです。あまりにもじっくりと考えすぎて、他のマンションに目移りされてしまうこともよくあることです。「結婚前のプロポーズ」と似ている購入申込書。

購入希望者の心理を読みつつ、上手な交渉で契約に結びつけていきたいものですね。